こんな経験はありませんか?
「独学を始めても、すぐに他のことを考えてしまう」
「独学に集中できない」
フロー状態とは、あらゆる雑念がなく目の前のことだけに没頭している状態のことを言います。
通常の集中状態よりも上の“超集中”と言うとわかりやすいでしょうか。
あなたもきっと、経験があると思います。
思い出してみてください。
「仕事に集中してたら、いつの間にか終業時間になっていた」
「久しぶりの知人と会ってあれこれ話していたら、終電を逃していた」等など…
そして、これらの成果は例外なく”良いもの”だったはず。
仕事なら「いつもより良い仕事ができた」とか。
会食なら「とても充実した時間を過ごせた」とか。
このように、フロー状態でおこなった行為は得てしていつもより優れていたり、満足感が高まったりします。
もちろん、独学時にもこの超集中モードに入れれば、その効果は絶大。
しかしながら、自分の意思でフロー状態に入るのはなかなか難しいですよね。
上記の例をとっても、ほとんどが「望んでそうしたわけではない」「気づけばそうなっていた」という体験かと思います。
実は、自分の意思でフロー状態に入る方法があります。
以下の3つをおこなえば、あなたも高確率で、独学時に超集中モードに入れるはず。
難しそうに聞こえるかもしれませんが、実際にやることはとてもカンタンでシンプルです。
この記事では、脳科学に基づいた事実や私の実体験から、独学時に「高速でフロー状態(超集中モード)に入る方法」を解説していきます。
どうぞ、ごゆっくりご覧ください。
「内面」を調整する
「内面の調整」とは、あなた自身の精神的な部分を調整することを指します。
「やる気」と「モチベーション」を操る
独学を開始するための「やる気」。
そして、そのやる気を出すための「モチベーション(動機づけ)」。
これらはとても気まぐれ。
コントロールしないと振り回されてしまい、独学を思うように進められません。
大切なのは「未来を想像すること」「きっかけを思い出すこと」この2つ。
やる気とモチベーションについては、以下の記事で詳しく解説しております。
「感情の起伏」を操る
また「感情」というのも、あなたの内面に起こること。
独学に集中する上で、感情の起伏には重要な意味があります。
実は、覚えたい事柄と感情を結びつけると「記憶に残りやすい」んです。
これは、俳優がセリフを覚える時にも活用されているテクニック。
もちろん、独学の内容と関係のない感情(「お腹減ったなぁ」等)は無意味です。
直ちに食事をとって食欲を抑えたり、瞑想やマインドフルネスで心を落ち着けてください。
そうではなく、学んでいく中で「へえー、そうなんだ!」といった感動。
また「これは怖いな…」という恐怖や不安。
このような感情を、学びの中で積極的に感じるようにしてください。
内面の調整は、目に見えにくいものです。
ですが、確実に”あなたの中で”起こること。
うまく調整して、独学の超集中に活かしていきましょう。
「外面」を調整する
内面に対して「外面」の調整は、とてもわかりやすいです。
なにせ、調整結果が五感で感じられますからね。
「目に見えるもの」の調整
五感の中でも、フロー状態に入る際に特に意識したいのが「目に見えるもの」。
ヒトは起きて活動している時、ずっと何かを見ています。
つまり、起きている間は際限なく視覚情報が脳へ流れ込んでくるわけです。
独学において、学びたいこと以外の余計な情報は不要。
学習に要らないものは、できるだけ周囲から取り除くようにしましょう。
「聞こえるもの」の調整
ヒトは耳で、常に何かしらの音を聞いています。
たとえ静かな空間であっても、エアコンの音や外で車が走る音等、大小様々な音が鳴り響いています。
私たちは、それらの雑音を聴覚情報として自動的に取り込んでいる状態。
音に関して、最も集中の妨げになるのが「音量の変化」です。
大音量の音楽でも、流れ続けていれば気にならなくなるでしょう。
ですが、音楽が止まって静かになると「何だろう?」と意識がいってしまうはず。
逆に、静かな場所で突然大きな破裂音が鳴っても、気になりますよね。
そこで、周囲の音量の変化を少しでも抑えられるようにと、提案されているのが「ピンクノイズ」というもの。
最初から一定音量の雑音を流しておけば、他の音が突然鳴ったり止んだりしても気になりにくくなります。
独学する際には、ぜひ横でこのピンクノイズを流してみてください。
ピンクノイズ(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/ピンクノイズ
「触れるもの」の調整
最後に「触れるもの」について。
“手で触れるもの”以外にも「肌で触れる(感じる)もの」や「臓器の内側で触れる(感じる)もの」等があります。
私たちの生活の中では、触れる手段も物も様々。
独学のフロー状態において、特に注意したいのは「温度」「口にするもの」この2つです。
ヒトが比較的快適に過ごせる環境温度(気温・室温など)は、だいたい20〜28°C程度。
適温は季節や人によって変わりますが、大抵はこの範囲に収まります。
この機会に、あなたの適温を探してみてください。
また、口にするものについて意識したいことは、以下の3つ。
満腹状態は「眠気」を誘う
「オレキシン」という、食と睡眠に関係する脳の覚醒物質があります。
オレキシン(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/オレキシン
満腹になると眠くなるのは、食べることでオレキシンの活動が抑制され、覚醒状態を維持できなくなることが原因。
食事を腹8分目に留めるよう普段から意識しておけば、独学時の眠気に悩まされることもありません。
(もちろん、寝るべき時にはしっかり寝てください)
水分不足は「集中を欠く症状」を引き起こす
次に、水分補給について。
私たちは、水ナシに生きていくことは不可能です。
一般的に必要とされている1日の水分摂取量は、体重1kgにつき約35ml。
例えば60kgの人なら、1日に約2.1Lの水を飲むべき、ということになります。
1日の活動時間を16時間(8時間睡眠)とした場合、60kgの人は1時間につき約130ml(コーヒーカップ1杯程度)の水分を摂らないといけません。
水分不足は「頭痛」「めまい」など、集中を欠く症状を引き起こします。
独学を2時間するなら、最低でもコーヒーカップ2杯分の水を飲むことを忘れずに。
私の場合は、水道水は絶対に飲みたくないので浄水器を置いています。
カフェインが「覚醒度」を高める
そしてもう一つ、独学の強い味方「カフェイン」。
カフェイン(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/カフェイン
カフェインには強い覚醒作用があるので、適度の摂取は独学に最適。
しかも手軽に摂れるので、利用しない手はありません。
カフェインが多く含まれる飲み物として知られる「コーヒー」。
他にも「緑茶」「ウーロン茶」「紅茶」「ココア」「コーラ」「栄養ドリンク」や、食べ物では「ダークチョコレート」などにもカフェインが入っています。
ちなみに、”酸味”のあるすっぱめのコーヒーは、覚醒作用の他にも素晴らしい効果があります。
「精神状態の向上(前向きになる)」「活性酸素の除去(アンチエイジング)」等、独学に欠かせない機能があるため、私は毎日酸味強めのコーヒーを愛飲しています。
「阻害要因」を排除する
私たちが気を取られがちな「時間」。
何時からこれをして、その後何時からあれをして…等。
独学で集中する際には「あと何時間で」とか「この後これがあるから」といった時間感覚は、除去しましょう。
とは言っても、時間の管理は重要です。
なので、独学集中時はあなた自身が時間を把握するのではなく「タイマー」に教えてもらうようにしましょう。
具体的には「独学の総時間」「独学予定時間」「休憩予定時間」の3つを決めておき、タイマーをセットします。
この時「スマホ」ではなく「タイマー機能しかないタイマー」を使ってください。
スマホは、その存在自体が”沼”なので、集中には向いていません。
また、独学の開始時には「かんたんなこと」「頭をそれほど使わないこと」から始めるようにします。
手をつけやすいところから開始すれば、小さな達成感を積み重ねることで徐々に集中度合いを高めていけます。
逆に、考え込むような難しいことから始めると、脳への負担が大きいです。
最悪、キャパオーバーで疲れるだけ疲れて集中が解けてしまうこともあるので、ご注意を。
最後に、とても重要なこと。
独学は必ず”一人で”おこないましょう。
誰かと一緒にやると、突然声をかけられたり、思わぬアクシデントが発生したりして集中が途切れる可能性があります。
また「誰かを誘う」という行為によって、断られたり、ひどい時には非難されたり争いを生んだりして、ムダに疲弊するリスクも。
ちなみに、書籍によっては「わかりあえる仲間は集中要因になる」と書かれているものもあります。
ですが、何に集中するか?によって、仲間の存在の必要性は変わるでしょう。
「楽しいから長く続けていけそう」という意見があるかもしれません。
ですが、楽しく長く続けたからといって、それが学びにつながるとは限らないのです。
独学において大切なのは「学んだ知識を自分のものにする」こと。
これを実現するには、阻害要因やそのリスクとなるものをすべて取り除き、フロー状態をできるだけ長く維持することに尽きます。
条件を揃えて高速で「フロー状態」へ
さて、この記事では独学時に「高速でフロー状態(超集中モード)に入る方法」をお伝えしてきましたが、いかがでしたか?
まとめると、以下です。
- 目に見えにくい「精神的な部分」を操る
- 「外」から入ってくる情報や触れるものに気を配る
- 集中を「邪魔するリスク」をできるだけ多く取り除く
これらの条件を揃えれば、誰でも比較的速くフロー状態「超集中モード」に入れます。
あなたの学びの際に、ぜひお役立てください。
それでは、良い独学ライフを。